今回の法定外研修は緊急事態宣言が解除された後でしたが、まだ予断を許さない状況下であるためリモート形式で実施。97名の介護支援専門員(以下、CM)の参加により開催することが出来ました。
途中、画面共有が出来なくなるハプニングもありましたが、半ばには無事に回復。
アンケートの結果からも、後藤先生のメリハリのあるテンポと話術、講義内容のわかりやすさが大好評でした。
不安が解消できた、法的根拠を意識して業務にあたります等の、前向きなコメントが数多く見受けられました。
後藤佳苗先生はあたご研究所を始める前は千葉県職員(保健師)として、千葉県庁介護保険課で勤務され、厚生労働省に出向の経験もおありだそうです。
その行政側から見てきた経験を生かして、法的根拠に基づく実践の必要性についての講演や執筆活動により、大変著名な先生です。
講演では介護保険制度導入にまで遡り、ケアマネジメントの意味や役割を紐解いて頂きました。あらためてケアプランは介護サービスを現物給付(償還払い)から法定代理受領方式に切り替えるための公文書だということを肝に銘じなければと思いました。
公費を使うことの重み。それだけ大事なものであるが故に、介護保険法をはじめとする法的根拠に基づきケアマネ実務を行う責任と必要を再認識しました。
グループワークで話し合ったとき、あるからCMから作成事例集を見ながら解決すべき課題や長期目標、短期目標を真似て書いているという発言がありました。
1人1人個別的な課題があるはずなのに、こうした対応をしているCMはまだまだ少なくないように思います。
生活ニーズを考えるとき、利用者さんの望む暮らしを推察することからスタートしなければならない、とお話されました。
まさに、その通りだと思いました。そのために過去、現在、未来に渡るその人らしさを知ろうとする努力、情報収集が必要で、後藤先生が言われた、「きっちりアセスメント」の必要性をあらためて痛感しました。
後藤先生が示した、「援助者の効率化よりも、利用者の満足度を優先し、利用者の満足度よりも利用者の利益を優先する。」は、まさしくその通りだと思います。
高齢者の支援については、「効率化」よりも「待つ姿勢」が必要だと考えますし、満足度だけではなく、何が利益になるのかを必ず確認して評価することが大切だと思いました。
開催日:令和3年10月23日(土)13:30~16:30
場 所:WEB個別受講
講 師:一般社団法人あたご研究所 後藤佳苗先生
主 催:大阪介護支援専門員協会 堺市西区支部 共催:堺市北区支部、堺市東区支部
記:大阪介護支援専門員協会 堺市西区支部 満薗貴司